セバスチャン・ノビルと、パートナーのヴァレンティナが創設した「ラ・スフルリー」は、職人による吹きガラスのブランドです。
フランス系スイス人のセバスチャンは、20年以上にわたって彫像の造形師として活動してきました。パリ市内のあちらこちらに、セバスチャンが造形を手がけた彫刻作品が佇み、街と共存しています。セバスチャンはそのノウハウと専門知識を吹きガラスの制作に応用。現在、パリの美術学校(ボザール)で教鞭をとり、その技術を学生たちにも共有しています。
イタリア系アメリカ人のヴァレンティナは、パリで育ち、画家と写真家を目指してニューヨーク大学美術学部で学びました。ニューヨークでビジュアルアーティストとしてのキャリアをスタートさせると同時に、広告業界で制作マネージャーとして働き、そこで得た経験が現在の仕事に活かされています。

Photo: La Soufflerie
この写真は、‟一日の終わりにボトルを開けて、家に帰る前のアペロ”の様子。
手に持つグラスは、レッドワイングラス
吹いたガラスを彫刻の型で形づくるフラワーベース「ROMA」
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セバスチャンとヴァレンティナは、伝統的なデザイン、日用品、そして周囲にいる人々からインスピレーションを得てもの作りをしています。その作品の多くには、家族、友人、同僚などの名前が付けられています。
子供たちの名前にちなんで名付けられた「ティボー」と「キアラ」、友人や協力者にちなんで名付けられたものも。その中にはFEELSEENのクリエイティブディレクター、村松孝尚の名前がついた「TAKA(タカ)」というベースもあります。
フラワーベース「TAKA」
左:フゼア(シダのグリーン)、右:スモーキー
縁の部分に少し厚みをつけ、強度をもたせた実用的でもあるデザイン。
※完売のため入荷待ちです。
セバスチャンが吹きガラスの芸術に目覚めたのは、機械を一切使わず、100% 手吹きガラスという技術が衰退しつつあることに気づいた時でした。
当時、パリには熟練のガラス職人がほんの一握りしかいませんでした。そこでヴァレンティナとセバスチャンは、工業用機械を使わず、純粋に職人技でガラス工芸を行う「ラ・スフルリー」を設立することを決意しました。収益の一部をガラス職人に再分配し、この芸術を存続させるための活動にも取り組んでいます。
Photos: ©La Soufflerie
素材はリサイクルガラス
「ラ・スフルリー」のグラスは、ワインボトル、香水ボトル、ビール瓶などをリサイクルして作られています。ガラスが工房に届くと手で割って洗浄し、1,000度以上のオーブンで溶かします。
グリーンのグラスは、ワインボトル、ビールボトル、その他の種類の酒瓶から。オリーブ色のグラスはワインボトル、オリーブオイルボトル、一部シャンパンボトルからも派生しています。ブルー、イエロー、ターコイズ、フランボワーズなどの他の色は、酸化物 (天然鉱物) を使用して色を作り、透明なガラスとミックスしています。
バリエーションに富んだ「ラ・スフルリー」のアイテムの中で、特におすすめしたいのは「ワイングラス」です。
「レッドワイングラス」、「ホワイトワイングラス」と名づけられた2つの形。どちらも手作りならではの、ぽってりとしたデザインです。
デイリーに飲むカジュアルなワインにも◎。ステムの部分にもドリンクが入る「ホワイトワイングラス」は、グラスそれぞれの個性がより引き立ち、並べると愛嬌が増します。
▶ホワイトワイングラス

Photo: FEELSEEN KOBE
イエローのステンレス缶がアイコンな「BELLOCQ」No.38 マジョレルミントのアイスティーを。
"ホワイトワイングラス”という名前が付いていますが、赤ワインやジュースにも。
ステム部分の凹みの形は一つ一つ異なります。
左:レッドワイングラス
幅8㎝、高さ12㎝前後。¥5,060(税込み)
右:ホワイトワイングラス
幅7㎝、高さ15㎝前後。¥5,060(税込み)

*こちらの写真のレッドワイングラス(右中)は以前のデザインです。
現在のレッドワイングラスはステム部分にはドリンクが入りません。
ラ・スフルリーのグラスを片手に、楽しい夏時間をお過ごしください。
FEELSEEN GINZA / FEELSEEN KOBE